1966-03-25 第51回国会 衆議院 内閣委員会 第20号
ここで二十一病棟から二十三病棟で喀血患者が出たわけですね。これは調査中です。そうして夜勤者が少ないために、準夜勤者、夜勤すべき人間でないわけでありますが、この人が引去続いて深夜勤を命ぜられて十七時間ぶつ続けに夜勤をやったという事態が、調査官がおられるところで起こっておる。
ここで二十一病棟から二十三病棟で喀血患者が出たわけですね。これは調査中です。そうして夜勤者が少ないために、準夜勤者、夜勤すべき人間でないわけでありますが、この人が引去続いて深夜勤を命ぜられて十七時間ぶつ続けに夜勤をやったという事態が、調査官がおられるところで起こっておる。
先日上野の博物館に行きまして、平安朝時代の大慈大悲の観世音菩薩像のやさしいまなざしをつくづく見ながら、いままで何十万何百万の人たちがこの像を見て、潤いある心を持ったことであろう、そして心に祈ったことでもあろう、しかし、一人のらい病患者でも一人の喀血患者でもこの菩薩がお救いになったかというと、私はそうでないと思うのです。
それから昨年の二月五日の人事院公平局の——これは職員局にも関係があると思いますが、その調査官の方が国立中野療養所の夜勤に立ち会った際に、病棟の中で喀血患者が発生したと、夜勤者が一人でどうにも手が足りないので、準夜勤者が引き続いて深夜業を臨時に命ぜられた、それを通算すると実に十七時間ぶっ通しで夜勤するという事態が出てきた。
夜中に喀血患者が出て、ブザーを押しても看護婦はやってきません。それは看護婦さんは百人以上三吾人からの病床を巡回しているのですから、夜中に喀血をした、看護婦がこない。入院をしておりながら、医者にも見てもらえない、看護婦もこないで死んでいく患者が国の病院で出ておるのです。あるいはまた、重症患者が放置されておりますために、天井からひもをつるして、これにすがって起き上がらなければ用が足せないのです。
そのつど何とか検討いたします、何とか考慮いたしますで延び延びになって参りました結果が、最近御案内のように、ここにあげてあるだけでも、三楽病院では赤ちゃんが盗まれる、国立療養所の屋形原病院、あるいは大日向荘あたりでは、喀血患者がブザーを押しても看護婦が来てくれない、医者も来てくれない、入院しておりながら、医者も看護婦も来てもらえないで死んでおります。
喀血患者が、自分の胸の上におぜんを載せて自分で食べる。熱が出て、食べるのがものうくなる。そうすると、食べないでおくと、看護婦は食ぜんを下げていってしまうから、何度も食事もしない。病状はいよいよ増悪する。ひどい話になると、呼吸困難の重症結核患者が酸素吸入のバルブを自分で調節しなければならない。(「でたらめを言うな」と呼ぶ者あり)諸君、聞いてもらいたい。
が、小林さんに、私前に療養所の実態のお話え申し上げたことがないのでありますけれども、喀血患者につきましては、親族に結核患者がおられない方は、喀血をするような人は非常にだめなんじゃないか、あるいはその時助かっても一月か二月後になるんじゃないかというような考え方のもとに、いろいろなことを考えておられる方もなきにしもあらずと思います。
またこの二番目の写真の人は喀血患者です。この人は、常動労務者に切りかえた結果として、看護婦が忙しくて食事をやってくれる人がない。喀血をしている患者が自分の胸の上に直接食膳を置いて、自分で食べている。この人からも手紙が来ております。これじゃ困るじゃありませんか。こういう手紙がたくさん来ております。私はどうも厚生省の考え方が違っていると思うのです。
この下の写真も喀血患者であります。喀血直後の患者が、お養いをしてくれるつき添いの看護婦がないために、自分で自分の胸の上に食膳を置いて自分で食事をしておる、それもひどいことになってきますと、ものういからもう食べない、喀血しながら食べないでおる。こういうような事情になっておるわけでありますが、ただいま伺いますと、常勤労務者に切りかえたということは完全看護ではないということであります。
私は喀血患者を長い間看病した経験もありまして、喀血患者については特にそう思うのでありますが、喀血患者やそういう瀕死の重症者を、そういうところに持っていくということは常識上から考えましても正しいとお思いでしょうか。その点次官の御意見を伺っておきたい。
しかるがゆえに、死に瀕する喀血患者から付添看護婦を引き離し、いまだ排菌しつつある開放性結核患者に病院よりの退院を強要して、ついに昨年度は、わすか一年間に結核に新たに感染した者三一%余りという、りつ然たる状況でございます。児童は保育園より多数追い出され、親子心中は跡を断たず、一千万の失業者は職とパンを求めてちまたにさまよっておる惨状を呈しており、すべては再軍備予算の犠牲である。
それからその間に熱発したり、喀血患者の方は氷のう、氷枕を取りかえてあげなければなりませんし、夏ですと一度お部屋へちょっと帰りまして、またかやつりに出てくるわけです。そうして大てい朝の六時から夕方の七時ごろまでは完全にかかるわけなんです。